Facebookユーザーは国内に2,500万人以上
2015年12月時点での日本のFacebookのアクティブユーザーは2,500万人であるといわれています。現在の日本の人口が約1億2,700万人なので人口比で約20%、ほぼ5人に1人がアクティブユーザーです。日本で本格的にFacebookが使われるようになったのが2011年なので、わずか4年でこれだけの数が増えたことになります。しかし、Facebookは実名が基本であるという安心感を逆手にとった事件も度々起こっています。その中でも悪質なのが「なりすまし」や「アカウントの乗っ取り」です。このなりすましやアカウント乗っ取りにはどんな危険が考えられるのでしょうか。
Facebookでのなりすましとは?
ではまずは具体的にFacebookでの「なりすまし」とはいかなるものかということについてご説明します。Facebookでのなりすましとは、あなたと同じか似た名前、似たプロフィールのアカウントがあなたになりすまし、あなたの友だちに対して友だち申請を行うというものです。なりすましを行う目的はいくつかありますが、おおよそは以下の通りです。
【Facebookでのなりすましを行う目的】
- 1.アカウントを乗っ取るため
- 2.あなたやあなたの友だちの個人情報の取得のため
- 3.出会い系サイトなどへの勧誘、誘導のため
- 4.フィッシングや架空請求などの詐欺行為のため
- 5.あなたに対する嫌がらせ行為のため
多くの場合、まずはあなたのアカウントを乗っ取り、そこから2以降の目的を果たします。目的を見てもらえばわかるように、どれも対象者を貶めようとしている内容ばかりです。つまり、善意でFacebookのなりすましを行うことは考えにくく、そうした行為は何かしらの犯罪につながりやすいことをきちんと覚えておきましょう。
Facebookであなたのアカウントを乗っ取る方法
ではなぜFacebookのなりすましを行う人は、すぐにアカウントを乗っ取るようなことをしないのでしょうか。それはFacebookでアカウントがロックされてしまった際の救済処置方法に理由があります。
Facebookではセキュリティの一つとして、普段とは違う場所、端末からログインしようすると、アカウントをロックするといった機能があります。この際の救済処置として、自分の友だち3人に「セキュリティコード」が送信され、友だちがそれを入力すれば本人で間違いないということで、再びアカウントにアクセスできるようになる「友だちの助けを借りる」という機能があります。
なりすましを行うものは、まずあなたの友だちに申請を送り、あなたと勘違いさせ友だちになります。そこで3人以上の友だちを作り、後はあなたがFacebookで利用しているメールアドレスさえ分かれば、救済処置を使うことでまんまとあなたのアカウントを乗っ取ることができるのです。ここまでの流れはあまり表向きに出ることがなく、気づいたときにはまんまと乗っ取られていたというケースは珍しくありません。
Facebookでのなりすまし、アカウント乗っ取りを防ぐには?
もしアカウントが乗っ取られてしまうと、あなた自身の個人情報だけではなく、あなたの友だちの情報(連絡先や学歴・就職先などの基本情報)まで取得されてしまいます。さらに最悪の場合、あなたの友だちが詐欺行為にあってしまうリスクもあります。そうなればあなたはアカウントを乗っ取られた被害者ではあるものの、自分のアカウントを管理できていなかったということで、犯罪に知らずに加担した加害者にもなってしまうのです。
そのため、なりすましが発覚し場合は、運営元になりすましアカウントの削除申請を行います。この際、なりすましアカウントがすでに自分の友だち数人と友だちになってしまっていると、削除申請が通らなくなる場合があります。そうなると手遅れになりがちなので、削除申請はできるだけ早めに行ってください。
Facebookのように現実の知り合いや友だちとつながっているサービスは、使わなくなったらそのまま放置するのではなく、しっかりと退会するようにしましょう。サービスを利用しないのにアカウントを残す場合は、定期的なチェックを怠らないことが大切です。アカウントを保有していることで常になりすましのリスクは存在するだけに、“乗っ取られないことはユーザーとしての義務”だといえるでしょう。