デジタルカメラやスマートフォンが普及し、公衆の中、盗撮をしようとする人が増えてきました。盗撮に失敗して通報されニュースになる人がいる一方で、ネットに掲載して楽しんでいるような人が多いのも事実です。最近では大っぴらに盗撮をするのではなく、パソコンやスマートフォンなどのカメラを通して遠隔盗撮をする人まで増えています。全く知らないところから遠隔盗撮をされているなど、信じがたいことかもしれません。ここでは、遠隔盗撮を防ぐための方法について紹介します。

ネットにつながるWebカメラの盗撮リスク

スマートフォンはもとより、ほとんどのパソコンやタブレットにもカメラが搭載されているのをご存じでしょうか。「どこに?」と思った方もいるかもしれませんが、特にパソコンやタブレットは、見えにくい場所にWebカメラが搭載されています。インターネットに接続している間、ネットの向こう側から誰かが見ている可能性はいつでもあるのです。例えば、オンラインで通話やチャットができるSkypeを接続したとき、相手側と自然にテレビ電話のように会話できるのは、Webカメラが搭載されているからこそです。ネットに接続している以上、どこかで知らない人から、Webカメラを通じた画像をキャッチされていても不思議ではありません。

Webカメラがパソコンなどに付いていることすら知らない人をはじめ、Webカメラのセキュリティ対策は十分に行われていないケースが多数あります。そのため、少なくとも3割のパソコンユーザーが、映像や音声を覗き見される状態になっていることがわかったという調査結果がありました。調査されたパソコンは2,163台、そのうち769台が無防備な状態にさらされていたのです。

アメリカでは、2014年に、パソコンのWebカメラを遠隔操作して盗撮した男性が、盗撮画像のソフトを販売するという事件がありました。驚くべき手口ですが、今の時代、誰にでも起こりそうなことです。まず、ターゲットにウイルスメールを送り、相手のIPアドレスを割り出してパソコンに侵入します。ネットを伝ってWebカメラにアクセスすれば、盗撮は容易いことなのです。

パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットにもリスクがあります。盗撮アプリを簡単に作れることも、周知の事実。端末がスリープ状態であっても、盗撮され続けてサーバに送信されてしまうアプリすら存在します。パソコンとスマートフォンを持っているだけでも、2台のWebカメラを通じて盗撮されているリスクがある中、何も対策せずにいるのは無防備すぎるでしょう。

盗撮アプリに注意するには

盗撮アプリの中には、既にデモ動画が公開されているものもあります。セキュリティアプリによるスキャンが難しいとなると、盗撮を防ぐのも困難なことです。カメラ画像がスリープ状態でも流れ続け、盗撮のリスクだけでなく、バッテリーや通信への負担も大きくなると考えられます。こうした抜け道アプリは、最近使用したアプリ一覧に表示されないのも特徴です。そのため、ユーザーが気付かないままに、盗撮が進められるケースが多いと考えられます。

盗撮アプリに注意するには、いくつかの対策法があります。例えば、カメラを使っていないのに、パーミッションが要求されるときは、何らかの遠隔操作が行われている可能性があります。未使用アプリのアンインストールなどをしてみると、違いがわかります。電池の消費量が多いアプリにも、要注意。仮に、バックグラウンドの通信量が少なくても、定期的にスマートフォンの情報を送信するようになっているなどの可能性も考えられます。

Webカメラの盗撮を防ぐ方法

遠隔盗撮を防ぐには、パソコンなら最新のOSにして、セキュリティ対策ソフトで対処するのが効果的でしょう。ウイルスに感染させて、Webカメラを乗っ取る手法が一般的だからです。セキュリティ対策をこまめに行っていれば、パソコンによるWebカメラの盗撮は、防ぐことができます。もっと確実に対策するのであれば、Webカメラを無効にしてしまうのもおすすめです。

カメラを無効にするのが効果的なのは、スマートフォンやタブレットでも変わりません。カメラのレンズ部分を物理的にふさいでしまうのも有効です。ただし、これからの時代、パソコンやスマートフォン、タブレットのみが遠隔盗撮の範囲とは限りません。既に発売されている、カメラ搭載のエアコンのように、身近な家電などにセンサー付きの超小型カメラが搭載される可能性は大いにあります。インターネットに接続されていなければ遠隔盗撮の可能性は低くなりますが、カメラが付いているというだけで不安に感じることでしょう。

遠隔盗撮の問題で悩んだら当社までご相談ください。豊富な専門知識を駆使して、どのような対策を行えばよいかをアドバイスします。パソコンやスマートフォンなどは、いまやなくてはならない時代です。すでに盗撮の被害に遭ってしまった場合も含め、被害を最小限に食い止める方法、遠隔盗撮されないようにする対処法などを紹介できます。自分の身の回りの遠隔盗撮され得るツールに不安を感じたら、専門家に相談するのが一番です。

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