オウンドメディア活用の裏にある落とし穴とは

インターネット上において炎上のリスクを意識しなければならないのは、TwitterやFacebookなどのSNSに限りません。企業自らが情報を発信するコーポレートサイトやブログなどオウンドメディアの場合も同様に、投稿する内容には細心の注意を払うことが求められます。そうした配慮、意識が足りないと情報の受け手にとって不快なコンテンツとなり、それがもとで炎上を招くこともあるのです。

自社のメディアで情報を発信していく時代

SNSが情報発信ツールとして各方面で重宝されていますが、従来の広告手法とは異なり、自社のアカウントやメディアを通して自らが情報を発信していくことが当たり前の時代となっています。中でも世界がもっとも注目しているのが“コンテンツマーケティング”と呼ばれる、コンテンツを展開することで企業のファンを増やす手法です。

企業側が自社の商品や事業のセールスのためのPRではない、消費者にとって有益で説得力のあるコンテンツを制作。自前のメディアで配信することでファンを増やし、将来的な顧客の獲得を目的としています。たとえば自動車メーカーがカーライフを楽しむためのアウトドア系コンテンツをサイトとして立ち上げているケースがありますが、これがまさにコンテンツマーケティングの典型です。アウトドアの良さを感じてもらい、最終的に自動車の購買につなげることが最終的なゴールとなります。

主な特色は、ネット検索を経由してサイトに注目したユーザーを、ファンとして囲い込むための充実した内容や継続した記事を配信。しかも、自社サイトやブログのように自前のメディア=オウンドメディアに掲載するためPPC広告やバナー広告のようなペイドメディアと違って掲載に費用がかからず、Twitterのように投稿内容に文字数の制限もないため、発信したい内容を深く掘り下げたコンテンツで、効果的に消費者に興味を持ってもらえるように働きかけることができます。

コンテンツマーケティングに起因する炎上とは

企業や商品、サービスにおけるファン獲得のために、非常に有益なコンテンツマーケティングですが、実はここにも炎上リスクが潜んでいます。その典型は、いわゆる“ステマ行為”に起因するものです。ステマとは、読み手に気づかれないよう記事の中に巧妙に商品のPRを盛り込ませる手法ですが、本来、ファンを増やすために良質なコンテンツづくりをしているわけで、ステマ行為があるとそれまで信頼を寄せていた読み手を途端に懐疑的になり、コンテンツそのものの信用が失われてしまいます。

広告行為に幻滅したユーザーは、一度離れたメディアには戻ってくることはありません。さらにそれにプラスして「あの企業がステマに及んだ」とSNSなどで誰かが流布すれば、たちまち批判が集中。最悪炎上という事態を招きます。そうなると信用の回復はより困難になることは必至です。コンテンツマーケティングの鉄則は、「消費者本位」であること。読み手が有用と感じる情報だけを提供することが重要です。

コンテンツマーケティングの基本はユーザーの中に眠る潜在的な購買意欲を掻き立てること――それだけにステマのようにわざとらしい手法でセールス色に走ってしまうと、消費者はついてきてくれません。コンテンツマーケティングを推し進めるのであれば、そうした基本を疎かにしないことが大切です。

Web担当は情報発信に常に神経を尖らせるべき

投稿内容を一歩間違えるとステマ疑惑が立ったり、炎上したりするインターネットなだけに、企業のWeb担当は慎重になる必要があります。特に自社の公式サイトやブログ、コンテンツマーケティングなどオウンドメディアによる情報発信には常に神経を尖らせるべきでしょう。

企業のオウンドメディアを運用する際に絶対にしてはいけないことは、「誰かを傷つけるようなコンテンツを発信してしまうこと」です。たとえ企業側に悪意がなかったとしても、ちょっとした配慮が欠けていたせいで炎上の火種をつくってしまうことは往々にしてあります。たとえば、賛否両論が分かれるような話題でどちらか一方に偏った意見や情報を掲載してしまったり、ニュースをチェックしていなかったために時事的に問題がある表現をしてしまったりすることは企業サイトでも起こり得ることです。

コンテンツそのものが企業の印象に直結するオウンドメディアでは、情報の受け手が不快になるような情報発信はご法度。特にメディア運用をしているWeb担当は、常日頃から神経を尖らせる必要があるでしょう。それだけ責任も影響も大きい仕事であることをきちんと認識することが大切です。

お電話でのお問い合わせはこちらから 0120-919-909 メールでのお問い合わせはこちらから
専門の相談員が責任を持って対応させて頂きます。
ご相談は全て無料となりますのでお気軽にご相談下さいませ。