インターネット上で、複数の掲示板が寄り集まった形の巨大掲示板である2ちゃんねる。話題に上る分野はとても広く、匿名性の高さから誰でも気軽に書き込める事が話題となって、多くの方が利用されているようです。
ただ、その匿名性の高さから生まれた弊害で、悪意から誹謗中傷が書き込まれるケースもあるといわれ、相手は「人」に限らず、「企業」もその対象になるようです。
もし、2ちゃんねるで誹謗中傷を書き込まれた企業が、その書き込みを放置した場合、最も悪影響となるのはどのようなことだと思われるのかアンケートで調査してみました。
【質問】
2ちゃんねるでの誹謗中傷の書き込みを放置した場合、対象企業への影響が最も大きいのは何だと思いますか?
【回答数】
大幅な売り上げ低迷:61
採用活動への悪影響:15
優秀な人材の流出:3
金融機関からの信用低下:11
その他:10
企業側は真相をわかっていても、消費者にはわからない事が多い
アンケートの結果、大幅な売り上げの低迷が最も多い回答となりました。
・匿名の掲示板ということで、誹謗中傷であろうとも、いかにも本当のように信じてしまうことがある。悪い評判というのは気になってしまうので、しらずしらず、購入を避けてしまうと思う。(30代/女性/パートアルバイト)
・噂が噂を呼び、直接的に売上が大幅に下がると思います。ネガティブな情報があるなら、似たような他社のものにすると思います(30代/男性/会社員)
・やはり、顧客が逃げちゃうんじゃないかと思います。自分だったら、利用しなくなると思います。(30代/女性/パートアルバイト)
・飲食店などでのちょっとした問題などの書き込みはとても売り上げの低下に繋がります(20代/女性/パートアルバイト)
影響の種類としては、企業にとって直接的なダメージともなり得る売り上げの低迷をあげる方が多くなりました。
消費者の側から見れば、あえて悪いイメージが付いている企業の商品を買う必要は無いと思うようです。その分、他社製品に消費者が流れ、結果として売り上げの低下に繋がるとみているようですね。低下した原因を放置しておけば、長期的な低迷を招きかねないと見ていることが分かりました。
就職活動とインターネットは切っても切れない関係?
続いて、採用活動への悪影響、金融機関からの信用低下、優秀な人材の流出、の順になりました。
・就活している人はネットから情報を得ているのでそこに誹謗中傷があったら採用活動への悪影響があると思います。(30代/男性/会社員)
・会社のイメージがダウンし、志望者がブラックな企業と思う可能性があるので。(20代/男性/会社員)
・人、物、金、の流通の信用低下はどれ一つとっても企業側のダメージはかなり大きい損失(50代/男性/会社員)
・一般の人は2ちゃんねるなどは見ないと思うので、売上や信用低下にはつながらないと思う。ただ優秀な人材は、プライドも高そうなので評判の悪い会社にはいたくないような気がする。(30代/男性/パートアルバイト)
就職活動の際、インターネットを活用される方も多く、その時2ちゃんねるの誹謗中傷に触れてしまえば、悪影響は避けられないだろうとの回答がありました。また、企業の実体を知る機会が少ないことが、悪い情報を信じやすい状況を作り出していると考える方もいらっしゃいますね。就職活動とインターネットの深い関係性が見て取れます。
金融機関の信用低下や優秀な人材の流出は、万が一起こった場合、一番大きな損害になるだろうことから選ばれたようですね。ただ、こうした回答をされる方がいるということは、「万が一」は十分に起こりえると言えるのではないでしょうか?
放置時間が企業イメージの低下速度と比例することも…
2ちゃんねるを利用されている方が、ある程度限られているとはいえ、悪い噂が2ちゃんねる以外の場所で広がってしまえば、消費者や就職活動をしている方を離してしまうと考えられているようです。
また、それを放置した結果に、人材の流出、さらには金融機関等の信用問題にまで波及する恐れがあるとのご意見でした。インターネット上の匿名掲示板だからと軽く見ている方は、あまりいらっしゃらない事が見て取れます。
光の速さで発信される情報ですが、広く浸透するには、それなりの時間がかかるようです。一度落ちてしまった信用はなかなか元に戻らないといいますから、誹謗中傷を予防する手段、拡散を防ぐ手段、取れるなら取っておきたいですね。
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2015年05月26日~2015年06月09日
■有効回答数:100サンプル