検索窓に気になるキーワードを入れると、自動的にキーワードと関連した言葉が出現することがあります。Yahoo!やGoogleではサジェスト機能と呼ばれるもので、ユーザーが合わせて入力する可能性の高い追加キーワードを先回りして提示してくれるシステムなのです。企業や商品のブランドイメージを保持するためには、できるだけポジティブなキーワードが出現するようにしておかなければいけません。ここでは、サジェスト対策について解説しましょう。

サジェストワードとは

サジェストワードとはインターネット上の検索エンジンで何かを検索した時に、その言葉と関連の深い言葉として予測されて自動的に表示される言葉のことです。例えば、Googleの検索エンジンは他の利用者が同時にどのような語句を検索しているか、データベースから自動的に抽出して表示するようなシステムになっています。Googleだけでなく、Yahoo!など多くの検索エンジンは全てこのような仕組みでサジェストワードを入力候補しているのです。

最近では取引先や就職先として候補にあげている会社、これから利用しようとしている商品やサービスについて、まず検索してみようという人は少なくありません。就職を考えていた会社を検索してみて「ブラック」「悪質」といった言葉ばかりが出てくるのでは、就職の候補から外してしまう学生もいるはずです。商品に関してネガティブワードばかりサジェストされるなら、買い控えてしまうこともあるでしょう。このように、サジェストワードは人材確保や売上に少なからず影響を与えるものなので注意しなければいけません

サジェストに表示される言葉はどう決まるか

サジェストは、沢山のユーザーに参照されているキーワードが自動的に出現するシステムです。検索ボリューム数が一定数あり、検索ユーザーが分散されていて、キーワードに対応するサイトが存在した時、サジェストワードとして上昇して来るのです。

例えば「ハンバーガー」で検索した時に「ハンバーガー ヘルシー」とサジェストに表示させるには、ヘルシーなハンバーガーについて書かれたサイトが数多く存在し、ユーザーがヘルシーなハンバーガーを調べている必要があります。Googleではデータを参照する期間を数ヶ月単位で設定しているため、1日だけ検索数が急上昇したとしてもサジェストに表示されません。従って、集中的に悪評を書き込まれたとしてもそれほど影響はないのです。しかし、長期間にわたってジワジワとネガティブな書き込みを積み重ねられた場合は、悪評として定着しやすいので注意しましょう。

サジェストには様々なアルゴリズムがある

Googleのサジェストに対応するものとして、Yahoo!の入力補助機能があります。こちらは、検索ボリュームが一定以上あることと、検索ユーザーが分散していることだけが重視されることが特徴です。テレビ、雑誌、SNSなどで話題になったキーワードが表示されやすいといえます。

トレンドがすぐに反映されるのは長所でもありますが、Yahoo!ではGoogle以上に風評被害が起きやいです。たとえば、悪意のある一人が誹謗中傷を匿名掲示板に書き込んだとして、多くの人に注目されて検索されてしまうと、真実であろうとなかろうと即座に予測変換に表示されてしまいます。ネガティブな情報を流したいと考えている人にとって、予測変換をコントロールしやすい使い勝手の良い検索エンジンともいえるので気をつけましょう。

サジェストワードによる風評被害の事例

ここで、サジェストにる風評被害にあった例をご紹介します。住宅リフォーム会社のA社は、サジェストワードに「A社 詐欺」「A社 ぼったくり」「A社 欠陥建築」というような根も葉もない言葉が候補として上がってくることに頭を悩ませていました。実際のA社はリーズナブルな価格で高品質のサービスを提供している会社でしたが、いわれもない誹謗中傷が続いていたのです。

最初は放置していたA社ですが、次第に問い合わせが目に見えて減ってくるに至り、何らかの対策を講じることになりました。これまで、A社では公式サイト経由の問い合わせがほぼ8割を占めていました。ところが、A社で検索をした時にネガティブなサジェストワードが目につくようになり、A社サイトを訪問することをやめてしまう人が増えてしまったようです。このまま放置していては売上もダウンする一方と、当社に相談をいただきました。

当社ではサジェストワード対策に強いスタッフでチームを結成し、早速対策を行いました。翌日には「詐欺」「ぼったくり」を、翌々日には「欠陥建築」を非表示とすることに成功しました。しかし、またいつ問題のあるサジェストワードが候補に上がらないとも限りません。そこで、当社では定期的に悪評をチェックする風評監視サービスを引き受けることとなりました。

風評監視サービスで書き込みを定期チェック

風評監視サービスとはサジェストワードはもちろんのこと、ネットの口コミサイトなどで誹謗中傷が書き込まれていないか監視するサービスのことです。A社のこともよく調査してみると、ある就活情報サイトで大変な誹謗中傷をされていることが分かりました。どうやら、A社に面接試験で落とされた就活生がいろいろなことを書き込んでいる様子です。当社では就活情報サイトでの誹謗中傷に関しても、1日で削除することに成功しています。

就活情報サイトで誹謗中傷を行っていた就活生を特定することもできましたが、A社では将来のことを考え、法的手段には至りませんでした。当社による一括削除に若者も何かを感じたのか、その後、誹謗中傷が投稿されることはありませんでした。迅速な削除というのは、これ以上おかしな書き込みをさせない抑止力にもなるのです。

このように、もし問題のあるサジェストワードを見つけたら、その発信源を突き止めることも大事です。なかなか難しいかもしれませんが、せめてネガティブな言葉が候補に上がらないようにしっかりと対策をしましょう。ネット上の風評被害というのは、そのまま放置して自然消滅することは滅多にありません。それどころか口コミによってどんどん広まってしまう可能性もあるのです。もし、マイナスの印象を与えるサジェストワードを見つけたらすぐに対応するようにしましょう。

誹謗中傷や風評被害はプロにおまかせ

最近では検索エンジン自身もサジェスト対策をしています。機械的な検索を行うIPアドレスを検出して、意図的なサジェストを作ろうとしている業者を弾き出す仕組みなどを取り入れているのです。このシステムを利用して、例えば「企業名 詐欺」といったネガティブな組み合わせを敢えて検索し続けるという方法もあります。「企業名 詐欺」は悪質業者が意図的にサジェストワード入りさせようとしていると判断されて削除できるというわけです。しかし、この方法も一部の検索エンジンでは通用しなくなっている傾向もあり、サジェスト対策は常に最新知識を持って講じなければいけないのが難しいところといえるでしょう。

サジェスト対策でお悩みならば、ぜひ当社にお任せ下さい。検索エンジンのアルゴリズムに精通したスタッフが、常にトレンドに合った最新の方法で対応しています。「自社名 被害者」「自社名 悪徳」「自社名 ブラック」といったサジェストをそのままにしていては、風評被害は広まる一方です。たかがサジェストと馬鹿にすることなく、一刻も早く何らかの対応をすることをおすすめします。

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