風評被害対策にはそれなりの費用がかかります
「2ちゃんねるへの書き込みの削除」や「逆SEO対策」など風評被害における対策はいくつか存在しますが、それらの費用がいくらかかるかはご存知でしょうか。現状では何の被害にも遭っていないとしても、今後いつ個人や所属する会社が風評被害に遭うとも限りません。そうした万が一のためのときのために、風評被害対策における費用の相場について知っておくことが賢明だと言えるでしょう。当コラムでは、風評被害に遭った際の業者選びのポイントについても触れていきます。
風評被害の専門業者が行っていることとは
インターネット上で情報が拡散される前に事態を収束する必要があるだけに、時間との戦いともいえる風評被害――瞬く間に悪評が広がってしまうだけに、実害を被ったときに慌てるのではなく、事前に対策方法や専門業者が行っている手順やサービスについて知っておくことが大切です。風評被害対策を行っている会社では被害の拡大を防ぐために、以下の順序で対策を行っています。
【専門業者が行う風評被害対策の流れ】
【1】サイトの洗い出し
「会社名」「商品名」「経営者名」など風評被害につながりやすいキーワードで、被害状況を調査します。2ちゃんねるなどのネット掲示板やミラーサイト、Yahoo!知恵袋、さらにはTwitterやFacebookなどのSNSなどについても調べ上げ、被害が想定されるサイトをすべて洗い出します。
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【2】対策の優先順位を決める
損害を最小限に留めるために、講じるべき対策の優先順位を決めます。この順番の決定を誤ってしまうと風評被害を加速させる事態を引き起こしかねません。どうすれば被害を最小限に留めることができるのかを重視し、順序立てて対策に取り組みます。
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【3】再発防止も含めた風評被害対策を実行する
対策サービスは「逆SEO対策」など方法はさまざまですが、被害拡大を防ぐのと同時に再発防止にも努めなければなりません。会社にとってもっともプラスになる対策を行うことが大切です。
上記で説明した「逆SEO対策」(悪評が書き込まれているサイトを下位に表示させる対策。被リンク施策などによるSEO対策で、悪評サイトの順位を下落させ、目立たなくさせます)などの即効性がある対応に加え、「ネット監視」(ネットにおける企業の評判や評価などの常時監視を行います)などさらなる被害の拡大を防ぐための対策も並行して行うことをおすすめします。
また、他にも「関連キーワードや掲示板等の削除」「書き込み者(IPアドレス)の特定」「Webコンテンツ対策」「広告審査」「情報漏洩の調査などセキュリティ対策」などのさまざまな風評被害対策サービスがあるので、適切な対策や方法を専門の対策会社と相談しましょう。
対策会社に依頼するときの相場について
また、一口に風評被害の専門業者と言っても、世の中には数多く存在するので、それぞれによってかかる費用やサービスの品質はさまざまです。ただ、費用の相場を知っておくことで万が一の事態に陥ったときに迷いなく的確な対応を行えるので、情報として整理しておきましょう。以下が主なサービスに関する相場の金額です。
【風評被害サービスの相場の金額】
- ネット監視 :5万円~
- 逆SEO対策:5万円~
- 2ちゃんねる対策・削除:3万円~
- Webコンテンツ(画像・動画)対策・削除:3万円~
- ブログ系サイト対策・削除:3万円~
たとえば、事前対策やアフターメンテナンスとして利用されることが多い「ネット監視」。これには人力監視と機械監視、または両方を併用した監視方法もあります。人力監視では月額3~30万円ぐらいかかり、これに対して機械監視は初期費用が5万円程度のものがあります。
関連検索キーワードや2ちゃんねるやWebコンテンツの削除対策は1件1万円から、ブログや口コミサイトの削除は3万円から、また、逆SEO対策を頼んだ場合は、3万円ぐらいからが相場です。どのようなサービスが必要なのか、またその規模によっても、費用は大きく異なります。できるだけ経費を抑えたいのであれば何の場合でもそうですが、いくつかの業者にまず相談して相見積もりをとってみることをおすすめします。
業者選びのポイントは費用よりも対応力
上記のように相場の料金を把握すると、「どこも同じような内容のようだし、一番安いところへ頼みたい」と安易に考えがちになります。ただ、経費をなるべく抑えることは確かに重要ですが、安いだけに雑な仕事をされてしまってはお金を払って業者に頼む意味がありません。風評被害対策は専門的な知識やノウハウを持っていなければ、有効な手を打つことはできないので、業者選びの際は費用に加え、以下の点を参考に選んでみましょう
1.サービス内容で選ぶ
自社に必要なサービスかどうか、施策の詳細を説明・開示をしてくれる業者。24時間監視が可能か、夜間・休日対応などもしてくれるのかというような、自社ニーズに合わせた選択をすることが大切です。
2.情報セキュリティ体制が整っているか
風評被害対策のサービスは個人情報にかかわることが多いので、情報セキュリティ体制が整っているか会社かどうかも重要な判断材料です。情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)やPマークを取得してある会社かどうかも確認しましょう。
3.最適な契約プランがあるか
自社に合った料金プランを選択することも重要です。費用は初期費用と月額料金に分かれます。初期費用で大目に支払い、月額料金は抑えたいなど、自社のニーズに適合したプランを提案してくれる業者を選択しましょう。
何事もまず費用に目がいきがちですが、目的は風評被害を最小限に留めることです。対策の方法や順番を誤るとさらに炎上し、被害が大きくなることも多々あります。重要なのは豊富な知識とノウハウを持って誠意ある対応をしてくれるかどうかです。「業者にさえ頼めば安心」というわけでもないので、信頼できる業者を見極めるようにしましょう。