小学生でもスマホを持っているのが当たり前の時代

今や小学生でもスマホを持っているのが珍しくなくなっています。そこで学校としても重要になってくるのが、子どもがスマホを使う上でのルール策定です。インターネットの楽しさや怖さの教育をすることはもちろん、どこまでやってもよいのかどうかのルールは大人が決め、しっかりと伝える必要があります。今回は生徒をネットから守るため学校が作るべきガイドラインについてご紹介します。

共働き世帯の増加で子どもが1人でスマホに触れる時間も増加

厚生労働省が2016年7月12日に発表した「国民生活基礎調査の概況」の中で「末子の年齢階級別に見た、仕事を持つ母親の割合」を見ると、7~8歳の子どもを持つ母親の72.6%。9~11歳で77.2%と小学生の子どもを持つ母親の70%以上が仕事を持っているという結果が出ています。

そして、2016年1月6日に神奈川県の教育委員会が公立小中高生約2万人を対象に調査した携帯電話の所有率は、高校生で96.9%、中学生で79.8%。そして、小学生でも6割を超える60.2%という結果が出ています。

以上の結果から、スマホを持つ小学生が学校が終わってから母親が仕事を終え帰宅するまで、一人きりでスマホに触れている可能性は十分にあることが分かります。もちろん、塾や習い事、学童保育に行っている子どもも多いため、必ずしも小学生の多くが1人でいる時間が長いとは限りません。しかし、それでも学校の先生や親の目の届かないところでスマホに触れる時間が増えていることは間違いありません。

ガイドライン策定するうえで必要なこと

ガイドラインは、主に以下の3つの項目に分けて策定します。

1.社会道徳に反する行為
誹謗中傷をしない。デマを流さない、惑わされない。LINEやTwitterなどで特定の生徒を仲間外れにするようなことはしないといった、社会道徳に反する行為に関する決まり

2.校則に反する行為
授業中にスマホに触れない。登下校時や廊下で歩きスマホは行わないといった、校則に反する行為

3.ネットリテラシーに反する行為
校内で撮影した画像や友人の個人情報をSNSなど不特定多数のものが閲覧できる場に投稿しない。著作権や肖像権などの権利を守る。一度、投稿した情報が拡散されてしまったら、例え削除したとしても完全に取り消すことはできないことを知る

などといったことを中心にガイドラインを策定していきます。また小学生の場合はこれに加えて、家庭での利用に関するルール策定も行いましょう。「家で1人しかいない時はインターネットは使わない」「ネットショップやアプリ課金など金銭の伴うサービスを親の了承なしに行わない」といったことをルール化します。もちろんそれぞれの家庭でもルールは決めているかもしれませんが、学校でもきっちりと決めてあげることでより注意しようという意識が高まります。

さらにガイドラインは策定したら、生徒に配布して終了という形にはせず、必ずなぜこういったルールを作ったのかということを必ず伝えるようにすることを忘れないでください。

ネットリテラシー教育とともにガイドライン策定が重要

現在、小学校も含め多くの学校ではネットリテラシーの関する教育が行われています。しかし、教師のすべてがネットリテラシーの精通しているわけではありません。また専門家などを呼んでの講習会も、定期的に行わなければあまり効果的とは言えないでしょう。もちろん、ネットリテラシー教育は必ず行うべきですが、それと同時にガイドラインの策定をすることが非常に重要になります。

やっていいことといけないことをただ言葉で伝えるだけでは、子どもにネットの危険度を理解させることは困難です。明確にルール化することで、子どもが常に意識してネットを使うようにすることが、万が一の事態を防ぐことにもつながるのです。

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